こんにちは!おでかけわんこ部です。
愛犬と移動する際にJRを利用する飼い主さんも多いと思います。
JR利用の際にこんな疑問はありませんか?
「JRにペットと一緒に乗りたいけれど正式なルールを知りたい」
「ペットカートはそのまま乗れるの?注意点は?」
そこで今回はJR東日本に正式なルールや見解を直接取材させていただきました。
現時点の正式なルールや注意点をしっかり理解しましょう◎
また記事後半では、JR東日本(長野支社)の企画で行われた「愛犬と行くケージレス列車ツアー」の様子や企画担当の方の想いもインタビューしました。
ツアー当日の写真も盛りだくさんで紹介しますよ♪
※ペットの同乗については鉄道会社によってルールが異なるため、おでかけ前に各自必ず確認してください。
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JRの在来線・新幹線のペット持ち込みの正式なルールとは?
まず、ペット持ち込みの正式ルールについてJR東日本に行ったインタビューの内容をご紹介します。
簡単にまとめると、
【事前準備編:規定のサイズ・重さを知ろう】
・動物専用のケースにいれたもの(タテ・ヨコ・高さの合計が 120 センチ以内)
・ケースと動物を合わせた重さが 10 キロ以内のもの
(ペットカートも同じ基準で判断する)
【乗車前編:手回り品切符を買おう】
・手回り品(1 個につき 290 円)
・改札口、みどりの窓口にて手回り品切符を買う
【乗車中編:置き場所に配慮しよう】
・置き場所は自分の足元や膝の上
※ただし、列車の運行状況によっては持ち込みが断られるケースもあり。
ひとつずつ順番に詳しくみていきましょう!
事前準備編:規定のサイズ・重さを知ろう
■動物専用のケースにいれたもの(タテ・ヨコ・高さの合計が 120 センチ以内)
■ケースと動物を合わせた重さが 10 キロ以内のもの
公共交通機関モデルとして120cm以内のキャリーケースなども人気が出ていますよね。
一度普段使用しているキャリーバッグやキャリーケース、リュックを測ってみましょう。
ペットカートはOK?折りたたんだフレームの置き場は?
ペットカートのままだと乗れないの?
ペットカートにペットを乗せたままでは乗車できません。
ペットカートは取り外しが可能なタイプで、ペットが入っているカゴ部分が120センチ以内に収まる場合のみOKです。
そして取り外したフレームは折り畳む必要があります。
ペットカートそのままの状態では、「動物専用のケースにいれたもの(タテ・ヨコ・高さの合計が 120 センチ以内)」を超えてしまうため乗車できないんだね。
ペットカートは折りたたんで乗車してください。
ペットカートのフレームの置き場所は?
折り畳んだフレームはどこに置くの?
- 頭上の荷物棚(在来線、新幹線の場合)
- 座席の足もと
コンパクトであれば上記のどちらかに収納できます。
新幹線では荷物置場や特大荷物スペースつき座席の活用も◎
- 荷物置場(東北・北海道・上越・北陸・山形・秋田新幹線)※列車により付いていない場合あり
- 特大荷物スペースつき座席(東海道・山陽・九州・西九州新幹線)
特大荷物スペースつき座席は事前予約が必要だから注意してね!
乗車前編:手回り品切符を買おう
■手回り品切符(1 個につき 290 円)
■改札口、みどりの窓口にて手回り品切符を買う
なんで手回り品切符は券売機で買えないの?
規定サイズ(合計120センチ以内)と重さ(10キロ以内)の確認が必要になるからだよ。
駅員さんがサイズや重さを確認する必要があるため、改札口またはみどりの窓口でのみ購入できます。また運行状況や混雑状況に合わせた判断も行われます。
【乗車中編:置き場所に配慮しよう】
周りの迷惑にならないように、自分の膝の上や座っている足元に置くようにしましょう。
新幹線のグリーン車など足元にフットレストがある配置の場合もあるので注意が必要です。
隣の座席や新幹線のテーブルに置いてもいい?
隣の座席が空いてもNGです。
テーブルの上も衛生面や安全面を考えて置かないようにしスマートなマナーを心がけましょう。
新幹線なら2席分購入すれば座ってもいい?
1人に対して2枚以上の指定券の購入はできなくなっているからNGだよ。
参考:JR東日本 旅客営業規則
おでかけわんこ部に寄せられた声で多かったJRさんへの質問を聞いてみました!
■グリーン車に愛犬と一緒に乗れますか?
ー グリーン車乗車の場合であっても、有料手回り品の規定に従ってペットをお持ち込みいただくことができます。
ただしフットレストがあるため足元には置けないので注意してください。
■駅員さんによってペットの持ち込みの認識が違うと感じることがあります。
ー 手回り品のルールについては、係員に必要な教育を行っております。しかし、弊社が列車の運行状況等を勘案してお持ち込みをお断りする場合もございます。係員によって判断に差異が生じる場合もございますため、ご理解賜りますようにお願いいたします。
■今後「ペットカートのままOK」などルールが改正される見込みはありますか?
ー 現状、規定改正の予定はございません。
動物の車内持ち込みに対しましては、様々なご意見を持つお客さまがいらっしゃると考えており、弊社としては、ペットの持ち込みに肯定的な方もそうではない方も含め、より多くのお客さまに快適にご利用いただくために、ペットを含む小動物の列車内へのお持込みについては、一定の基準を定めるとともに持ち込み前の確認を含め、厳正に運用していくべきものと考えております。
JRの在来線・新幹線は毎日たくさんの人が利用されています。
時間帯によってはとても混み合ったり、犬や猫が苦手な方、アレルギーがある方が乗車されている場合もあります。
列車の運行状況によっては持ち込みができないケースもありますが、上記の正式なルールを守って周囲に配慮しながらペットと乗車しましょう!
ただ、JR東日本ではペット連れに対する新しい取り組みも実施されているよ。記事後半では愛犬と行くケージレス列車ツアーの詳細を紹介するよ~!
JR東日本長野支社が企画!愛犬と行くケージレス列車ツアーって?
ペット連れでない方も多く乗る在来線や新幹線でのルールの緩和は難しいものの、ペット連れへの新しい取り組みも始まっています。
今回はJR東日本(長野支社)と株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールスの連携により2023年10月25日に開催されたケージレス列車ツアー「愛犬と信州・北アルプスを満喫する旅」について長野支社の企画担当者に取材させていただきました。
なんと、JRにケージなしで乗れたんだよ!
1日限定で開催された愛犬家にとって夢のようなツアーの内容や、企画担当者の想いをインタビューしたよ◎
「愛犬と信州・北アルプスを満喫する旅」って?
JR東日本長野支社の6人のメンバーが企画したツアーです。
「愛犬と信州・北アルプスを満喫する旅」
実施日:2023年10月25日(水)
使用車両:HB–E300系(快速「リゾートビューふるさと」の車両)
募集人数:36組限定(最少催行20組)
愛犬同伴条件:6.9kg以下の小型犬(1組につき2頭)、7.0~18kgまでの中型犬(1組につき1頭)
■どんなツアーだったの?
普段は全身が入るケージに入っていないと乗れない列車に、ケージなしで愛犬と一緒に乗れるという特別なツアー。
今回のツアーでは団体専用列車と貸切バスを利用しながら、愛犬と一緒にいろいろなスポットを巡りました。
車内では愛犬を膝の上や隣の席に座らせてのびのび過ごしながら日本三大車窓の景色も!
また、ペットカートも折りたたむ必要がなくそのまま乗車OKで乗り降りも便利な列車旅を実現◎
■北アルプスの麓でドッグヨガを体験!
広大な北アルプスを眺められる芝生の上でのドッグヨガ体験も。
■秋の信州を感じるツアー限定のお弁当付き
ツアー中の昼食には、信州産のこだわり食材をふんだんに使ったお弁当が提供されました。
■愛犬と一緒にりんご狩りを満喫!
リード着用にて愛犬と一緒に入園できる「安曇野観光果樹園」でりんご狩り!もぎたての新鮮なりんごが食べ放題&お土産付き◎
ツアーはどうだった?実施後に企画担当者へのインタビュー
10月25日のツアー実施後、JR東日本長野支社の企画チーム3名の方に取材させていただきました。
ー当日の参加人数と頭数は?
21組(28名 / 23頭) ※全て小型犬
東京や埼玉など都心部の方が多かったです。
ーアレルギー対策はどのようにされましたか?
全座席にビニールカバーを被せて、1両ごとに空気清浄機「エアドッグ」を1台ずつ設置しました。
ツアー直後はメンバーでビニールシートを剥がした後に清掃も行いました。
ツアーの実施日を車両の全体清掃日の前日に合わせるという対策もしていたんだって◎
ー匂いはどうでしたか?
ツアー後、若干いつもと違う匂いを感じるスタッフもいたものの翌日には気にならない程度になっていました。
ー吠えや粗相などのトラブルは?
吠え続けるといったトラブルや粗相はありませんでした。(マナーパンツ着用が必須)飼い主さんの膝の上で大人しく乗ってくれていました。
ー参加者様のお声を教えてください
ツアー実施後のアンケート調査では、5段階の満足度評価に対し全員が4 or 5の高評価をいただきました。
「リラックスして電車に一緒に乗れたのが嬉しかった」
「お見送りの駅員さんに感動した!」
といったお声が多くありました。
参加された飼い主さまの満足度が高く、充実していた様子が分かりました!
■企画メンバーの想いや感想もお聞きしました
ーツアーのご感想やツアーに込めた想いを聞かせてください
乗務員さん(リーダー)
私も単なる愛犬家で、家族であるペットと一緒に行ける場所や手段を増やしたい、ペットツーリズムを盛り上げたいという思いがありました。そんな中、イベントで飼い主さんからの「電車での移動についての要望や課題」をたくさん聞いたことから「JRの社員として自分にできることをしよう」と思い今回のツアー企画に繋がりました。
運転士さん
わんちゃんを乗せて運転するのは今回が初めてで、どんな運転をしたらいいのか?とすごく考えました。どうしても揺れてしまうポイントもありゆっくり進むものの、時間内に間に合わせることも大切なので加減が難しかったです。
普段は乗客の方と接する機会はあまりないのですが、到着した際に「いつもはここまで速度落とさないよね?ありがとう」と、飼い主さんから声をかけていただいたのは運転士として嬉しかったです。
運転士さん
1年前の企画の際に「面白そう」と思って参加したものの、本業の合間で進めたのでスピード感を持って進めるのが大変でした。
ただ、無事に長野駅に到着したときの飼い主さんの楽しそうな表情を見て「やってよかった」と思いました。
JR東日本長野支社の皆さま、素敵なツアーの企画そして当日の様子をたくさんお話いただきありがとうございました!
まとめ〜正式なルールを守り愛犬と電車移動を〜
たくさんの人が乗り合わせるJR在来線や新幹線では、現行のルールをしっかり守りながら愛犬と乗車しましょう。
鉄道会社によって同乗する際のルールは異なるので、おでかけ前に必ず確認するようにしてくださいね。
今回のJR東日本長野支社のペット連れのツアーは今後も新しい展開がありそうなので、おでかけわんこ部としてもぜひ継続して取材したいと思います!